彰の気まぐれ日記:Akira Note

千年の残響〜タウシュベツ川橋梁

2024年より手がけてきた写真家 岩崎量示さんの映像作品『千年の残響』が、とうとう日の目を見ました。

『水没と出現を繰り返すタウシュベツ川橋梁を、通年で記録した映像作品です。
北海道・大雪山国立公園に位置する旧国鉄士幌線の廃線跡に残るコンクリートアーチ橋、タウシュベツ川橋梁。本作「千年の残響」は、その橋を継続的に撮影してきた映像をもとに構成した、約50分の映像作品です。

タウシュベツ川橋梁は、湖の水位によって水没し、また姿を現すという特異な環境にあります。その変化を季節の推移とともに追い、一年を通じて移ろう橋の姿を映像にとどめました。

「千年の残響」は、風景映像であると同時に、タウシュベツ川橋梁の状態を通年的に見つめた資料的価値を持つ記録作品でもあります。

同時に、本作は単なる記録映像にとどまりません。

音楽には、ピアニスト・石井彰による書き下ろし楽曲を使用しています。
タウシュベツ川橋梁の映像に寄り添いながら、時間の流れ、余白、緊張、静けさをもうひとつの層として支えるこの音楽によって、本作は記録と芸術表現の両方を備えた映像作品として完成しました。

2026年、岩崎量示がタウシュベツ川橋梁の記録を始めて20年という節目を機に制作された本作は、長年にわたり蓄積してきた写真記録の延長線上にありながら、映像という方法によって新たなかたちを与えられた一作です。』(OFFICE SHIRO ホームページより)

ライフワークとしてこの場所を記録に残したい。この強い決意のもと移住して20年の歳月をかけて作られた写真集、そして今回のDVD作品。実際にそこへ訪れたことがない方も繊細かつ雄大な歴史の空気感を感じられることでしょう。
岩崎さんの壮大な決意がこの中に凝縮しています。私も実際に2度足を運んだことがあり、その姿は脳裏に焼き付いています。大自然の中にひっそりと残る古代遺跡のようであり、宗教建築のようにも感じられる崇高で孤独な橋。生命が宿っていると感じられる。そしてマリア様や大日如来のようにそこが宇宙の中心で優しく大きな光を放っているようでもあり。

DVDのダイジェスト版があります。



私は自分の中にある記憶と岩崎さんの写真、映像を見ながら曲をスケッチしていき、岩崎さんご本人に選曲はお任せし、最終的に選ばれた楽曲12曲をアレンジし録音していき、さらに推敲を重ねるという作業を今年1月まで続けました。
そして動画と音楽が重なり合った完成版を見た時、作品自体に生命が宿ったような感覚に襲われました。なかなか経験することができないような尊い感覚です。

資料であり作品である。後世に向けた史料価値と完成度をあわせ持つ、タウシュベツ川橋梁の映像記録ができあがりました。

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