Jazzピアニスト石井彰(Akira Ishii)の気まぐれな日記Blog
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久しぶりにこうしてブログを書こうと思うのも、体と心の冬眠から目覚めつつあるのかなと思うこの頃です。
身体の問題としても、寒さが堪えるのは年々自覚が強くなります。それに加え、年末から2月頭にかけて懸案事項があったため、2月半ばからは少々体調崩してしまいました。
それからも復調出来つつあるのは、春が近づいた事もですが、心身のバランスを取り戻せたからなのかも知れません。心と身体は繋がっており、双方に影響し合うのを身をもって痛感した1月2月でした。
とは言え、これからの人生にとって大切な事の始まりもありました!!
敬愛する作曲家でありピアニストの安田芙充央さんとの2台ピアノによるプロジェクト『凛-RIN-』は、昨年の春からじっくりリハーサルとレコーディング、ミックスを重ね、今年1月25日にプルクワレーベルよりリリースされ、27日のお披露目ライブと共に高い評価を頂きました。
安田さんの作品集である『凛-RIN-』。作品をこよなく愛し聴き続けていたのですが、実際に安田さんとのデュオを経験すると、彼の偉大さや深さ、音楽に対する厳しさを痛感して、自分の未熟さ、小ささを正に突き付けられた様でした。安田芙充央さんはこんな自分をピアノデュオの相手に選んで下さった誇りも折れそうになりましたが、自分は自分にしか出来ない音楽があるはずだと良いwww開き直りで広大な安田ミュージックに飛び込んだのでした。ここが終点ではなく出発点なのだと!!
そしてこの出発点がさらに先へと続いて行くのを示唆する様に、新しいプロジェクトも決まったのです。
ヴォーカリストの吉田美奈子さんとの音楽活動はここ数年でかなり深まったと感じています。今年は大きなバンドである『柊』森俊之(key)石井智大(st)吉野弘志(b)との5人編成ユニット、そして美奈子さんと僕のデュオが中心となる予定でしたが、ここになんと安田芙充央さんとのピアノデュオで吉田美奈子さんと音楽を作って行こうという前代未聞のプロジェクトが誕生しました!!ユニット名も『ECHO』と決まり、5月のBilborad Live YOKOHAMAを皮切りに3つのライブが決定しています。まだリハーサルも始まっていない未知のバンドですが、まさに未知の音が作り出せるのではないかと野望に燃えている3人です。
自分自身の音楽を表現して行くユニットも、『Chamber Music Trio』須川崇志(vc)杉本智和(b)、『Quadrangle』石井智大(vn)水谷浩章(b)池長一美(ds)が二本柱として確固たるものになってきたのも超嬉しい事。オリジナル曲が文字通り「育って行く」のを実感できるのです。これはなかなか感じる事のなかった感覚です。この二つのユニットは本当に楽しく、こういった仲間がいることが幸せでなりません。
準レギュラーバンドとも言える、『12本の弦と5人の男』定村史朗(vn)石井智大(vn)瀬尾高志(b)芳垣安洋(ds)。こちらも僕が音頭を取って始めましたが、もはや誰がリーダーでもない有機体です。ここから『Tales of Another』瀬尾高志(b)芳垣安洋(ds)石井彰(p)というスピンオフ的トリオができたのも昨年の収穫の一つです。
そしてこちらも息の長いユニットになって参りました『Three Wisdoms』小林真由子(箏)定村史朗(vn)。みんなオリジナルをこのバンドの為に作ろうよ!と提案してきたのが実を結びつつあります。この唯一無二の摩訶不思議な編成のユニット、まさに無国籍な音楽を是非聞いて頂きたいものです。
徒然なるままに書き連ねてきましたが、近況報告と決意表明でした。
体調の方はあまり良くなってきてるとは言えず、無理をすると数日間身体が言うこと聞かなくなってしまうのは、病気が進行しているのだなと痛感しています。。。。こういうことに陥らない為にもライブの頻度を大幅に下げて参りますが、まだまだ元気に頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。
ご報告が遅くなりました。
10月15日、早稲田「スコットホール」にて石井彰(p)須川崇志(vc)杉本智和(b)による、室内楽的Jazz Trio『Chamber Music Trio』のコンサートが行われました。
秋晴れの東京は少し汗ばむ程の陽気。コンサートには最高の天気となりました。
ここスコットホールは100周年を迎えたばかりの歴史的な教会。外の空気感や光も感じられる
素敵なチャペルホールで、ピアノはベヒシュタインがあり、パイプオルガンもある立派な所でした。
音の響きも申し分なく、室内楽にぴったりな自然な残響がありました。
演目は代表作「Silencio」、近年の連作「六月のマリー」「十二月のマリー」「九月のマリー」、アルバム『Boys15』でも取り上げた「葉に萌〜Ha ni Ho〜」、杉本智和(b)作曲「ロザリオ」、1st CDでも演奏した「Dawn」、菊地雅章さんの「Pastel」、アンコールにはコールポーターの「In The Still of The Night」。
沢山のお越しを有り難う御座いました。久しぶりにChamberの大きなコンサートが出来て幸せでした。これからもじっくり取り組んでいきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。
会場には現在よくご一緒させて頂いている大好きなヴォーカリスト吉田美奈子さんも見え、なんと受付でお客様のご案内をしてくださったり僕の足元がおぼつかないのをサポートくださったりと、光栄過ぎたのでありました。本当にいつも気を遣ってくださる優しい女性です。有り難うございました!
このコンサートは株式会社ラルゴ音楽企画が主催して下さいました。多田鏡子さん、お世話になりました。有り難うございます。
そして息子の石井智大、『譚歌チャンネル』でのプロデューサー、撮影、録音、編集を担当しているのですが、今回も録画と編集をしてくれました。有り難う!
それではダイジェストではございますが、当日のコンサートの模様をYouTubeの石井彰のチャンネルにて公開致しましたので、是非ご覧下さい!!
『Chamber Music Trio』コンサート来月開催します‼️
10月15日(土) 早稲田奉仕園『スコットホール』
18:00開場 18:30開演
Chamber Music Trio
石井彰(p) 須川崇志(vc) 杉本智和(b)
チケット 前売\4,000 当日\4,500
お申し込み お問い合わせ synchronicityakira@gmail.com
ライブ開場での直接販売も致します!
追記:お問合せでの前売りチケットは終了させて頂きます。当日チケットはございますので、
お気軽にお出かけ下さい。よろしくお願いします。(10月14日記)
『Chamber Music Trio』あれこれ。
結成当初。これは偶然の産物だった。ドラムスの替わりにチェロをと須川崇志を誘って、今はなき横浜「KAMOME」でのライブをしたのだった。運悪く当日体調は最悪。這うようにして店に行ったのを鮮明に覚えている。この杉本智和(b)須川崇志(vc)とのセッションの為のオリジナル曲はまだ無かった。既存のオリジナルやカーラ・ブレイの曲などをやったと思う。なんせ意識朦朧として脂汗をかきながらの演奏。。。しかし、これは絶対に続けて行きたい❣️という感覚だけは覚えている。そして、「Chamber Music Trio」と命名し静かに活動を開始した。そしてこの特殊な室内楽的トリオの為に曲を書いていくようになった。
『Chamberと写真』
僕は「Silencio」リリース当時、ヴィジュアルイメージをかなり明確に持っていた。遠藤周作の「沈黙」からインスパイアされて作曲した「Silencio」がこのバンドのための初のオリジナル曲。そしてアルバムタイトルになった。アルバムのジャケットデザイン、ブックレットのミニ写真集に自ら撮った写真を使った。そして、永福町の「sonorium」で行ったコンサートの際には、写真集を作ったのだった。
今度のコンサートには久しぶりに新しい写真集を作ってご来場の皆様にプレゼントしようと思っています。僕からの「イベント割」ってことで😉❣️
『Chamberとオリジナル』
最近このトリオの為に書くオリジナルのインスピレーションは4歳になった愛猫マリーからもらっている🐱1年少し前から1ヶ月に1曲、彼女にまつわる作曲をしようと始めた個人的組曲だ。「一月のマリー」........「十二月のマリー」。猫のように可愛らしい曲というわけではないのですが。。。表面的な愛らしさもそうだがうちに秘めるミステリアスさ、そしてマリーを通じて愛のうたを作っている。
全てこのトリオの為でなく自分のバンド、関わるバンドで演奏してみている。弦楽器にぴったりだなと思う曲ができるとChamberとQuadrangleで演奏しているのだ。
『Chamber Music Trio』あれこれ。
須川崇志(vc)と杉本智和(b)。この二人の素晴らしいミュージシャンと室内楽的トリオを組むことはチャレンジだ。須川崇志はもちろんベーシストとして活躍している。彼にベースがいるバンドでチェロを弾いてくださいとお願いするのは少し躊躇したが、このアイディアを実現するには彼にチェロでインプロバイザーとして参加してもらう以外になかった。彼との出会いは日野皓正バンドに参加した時。ドラムの田中徳崇と共に一気に若返ったリズムセクションに。その後、A.T.Mというインプロトリオもあったが今は休止中。僕が言うのも何だが、彼のチェロはトリオ発足時から格段に凄みを増していると思う。
杉本智和(b)とは、かれこれ4半世紀の付き合いだ。若かりし頃、三木俊雄(ts)率いるフロントページオーケストラというバンドで一緒になりちょくちょく演奏するようになった。そして江藤良人(ds)とのトリオを結成し現在に至るまで共演歴は継続中。須川崇志(vc)の後のベーシストとして日野皓正クインテットでの共演も僕が退団するまで続いた。彼の独特でセクシーな(あえてこの表現)プレイが大好きでよく気があった。そしてダンスするかのような音にうきうきしながらプレイする自分がいる。
彼もまた寺社仏閣巡り、仏像愛好という共通の趣味で一緒に寺巡りであーだこーだ言うのもまた楽しい。
⭐︎チェロ、コントラバス、そしてピアノが織りなす独自の音世界。結成7年ー 「Silencio〜静寂」という作品を発表後、新しい作品は無いが、近年の内的変容、発展は凄まじいものがあると思う。ほぼこのトリオの為に書かれたオリジナル曲を演奏する室内楽的トリオ。
今回の会場は早稲田大学にほど近い所にあるチャペル。100年の歴史がある荘厳な教会でのChamber Music Trioの音を是非感じて頂きたいと思います。
https://www.hoshien.or.jp/seminar/scotthall.html
『譚歌チャンネルの夢が叶った日』
9月7日、あいにくの雨天となった杉並公会堂。ここの小ホールにて「譚歌チャンネルコンサート」が行われ、素晴らしいゲストの皆さん、スタッフ、沢山のお客様のおかげで無事に終えることが出来ました。チーム譚歌チャンネルの金澤英明、石井智大、石井彰より厚く御礼申し上げます。
当日のプログラムをご紹介しましょう。
「Goin' Home」ドボルザークがチェコを離れ中近東旅行から家路に着くかのような壮大で世の全ての平安を祈るような世界観を表現してくださった太田恵資さんと八木のぶおさん。
「アヴェ・マリア」コントラバス の可能性の地平線を永遠の先に見据えているかのような吉田秀さん。
「Little Aby」菊地雅章さんの名曲をジャズメンの生き様の美しさ、尊さまでの極限アートに昇華した峰厚介さん、秋山一将さん、津上研太さん(本名チャールズ・ケンタ・ツガミ)。
「Song of Nenna」このシンプルで愛らしい曲をどう表現していくのか。Nennaの可憐さ、優しさ、気まぐれさ、妖艶さ、強さ、狂気を怒涛の表現してくださった安田芙充央さん。
「On The Sunnyside of The Street」僕自身も毎日楽しみに見ていたNHKの朝ドラ「カムカムエブリバディ」。「るい」から「ひなた」への歴史の根源となったこの曲を、正に明るい日の当たる散歩道を闊歩するように会場全体を飲み込んだMITCHさん。
「空が映えた 2022年11月18日水曜日」未来の日付でツイートされた、窓辺から空を眺めている様子。そんな切なくも美しいエピソードから生まれたオリジナル曲を独自すぎる表現で、世界を構築しては破壊する美しさの極地を聴かせた大友良英さん。そしてこの曲と前の曲の2曲でドラムスを叩いてくれた石若駿さん。彼は言わずと知れた今最も引く手数多であり音楽界を牽引する存在、そして金澤石井とは15年に渡りBoysで活動してきた盟友。
「RIVER〜Over The Rainbow」トリを飾ってくださったのはもちろんこの方、吉田美奈子さん。昨年から今年も沢山ユニットとして活動できる喜び。その歌声は全ての人の魂に強く優しく訴えかけ、人の深層心理までも呼び起こし、えも言えぬ感動をもたらしてくれる。
今この様に書いていると生々しく全てを思い出します。隅から隅まで愛おしく一期一会の尊い時間でした。
2年半前、何もかも無くなった音楽界で何が出来るのだろうと思案し半ば苦し紛れで出した案を一緒に具体化して行った金澤英明と石井智大。ど素人が企画進行から番組収録の為の音響、カメラ、照明、編集作業までを手探りで積み上げてきました。ゲストにお呼びする方々もボランティアで参加下さり、収録会場もご好意で提供してくださる。ボランティアでお手伝い頂いた人も何人もいらっしゃる。言うなれば「わがままにわがままを重ねた」2年半の歴史です。回を重ねるごとに欲やアイディアも次から次へ。「譚歌さんぽ」も、ほとんどセルフ無茶振りの様な。壮大な趣味の世界。
一昨日のコンサートも、このわがままの集大成でした。そして夢でした。それが叶いました。ありがとうございました。こんな陳腐な言葉でしか表現できない感謝の気持ち。。。でもこれしか言えないのです。
今一度ゲストの皆さん、MCの玉置玲奈さん、謎の覆面レスラーとしてカメラマンとして八面六臂で活躍して下さった大野明さん、吉田美奈子さんのアテンドにいらして僕にも気を遣って頂いた清島さん、舞台監督の宇佐美さん、音響の近藤さんチーム、照明の岩本さんチーム、調律の大橋さん、その他手伝って下さった皆さん、そして企画運営して下さったラルゴ音楽企画の多田鏡子さん、本当に本当にありがとうございました。そして金澤さん、智大、本当にお疲れ様でした。
ここまで出来たのは『譚歌チャンネル』を愛して下さり応援頂いた譚歌ファンの皆さんのお陰です。ありがとうございました‼️遠くて行けない、予定が合わないと沢山の声を頂きました。このコンサートの模様は全てとはいきませんが何らかの形で「譚歌チャンネル本編」にて公開出来たらと思っております。気長に待っていて下さいね。そして写真を撮る事をほぼ忘れてました。会場から撮って下さったのは大野明さん。
まずは100回目を目指して新たなる気持ちで頑張ります!!!!
あまりに久しぶりのブログ更新となりました。皆様、暑中お見舞い申し上げます。
僕は7月末にとうとうコロナにかかってしまい、軽症で済んだものの疲れやすく身体に力が入りにくくなるという影響?に悩まされていますが、今までよりも更にゆっくりしたペースを保持せよ〜という身体からのメッセージだと受け止めて、のんびり行こうと決めました。
さて、今日は大きなお知らせが二つ。
開設から2年が経ちご好評頂いております『譚歌チャンネル』。いつもYoutubeでお楽しみ頂いている
事と存じますが、この度『譚歌チャンネルコンサート』と題しまして、1回こっきりのスペシャルコンサートを行います。
『譚歌チャンネルコンサート』
2022年9月7日(水)
18:30開場 19:00開演
「杉並公会堂 小ホール」
東京都杉並区上荻1丁目23−15
「譚歌Duo」金澤英明(b)石井彰(p)
ゲスト:峰厚介(ts)吉田美奈子(vo)八木のぶお(harm)秋山一将(gt)大友良英(gt)安田芙充央(p)太田恵資(vn)吉田秀(cb)
津上研太(as)MITCH(tp,vo)石若駿(ds)
主催:株式会社ラルゴ音楽企画
チケット販売:チケットぴあ Pコード:224068 ※8月10日開始
¥8000(税込) 全席指定
遠くの方には本当に申し訳ありません。コンサートの規模上、配信、DVDなどの販売も予定がありません。どうぞ9月7日杉並公会堂へお越しください!!!!!よろしくお願いします!!!!!!!!
宣伝ティーザー動画も作りました。どうぞご覧くださいませ。
さてもう一つは、『Boys 結成15周年』のお知らせです。「Boys10」を発表してからもう5年も経ったのか!?という感覚であります。近年めっきりライブの機会が少なくなったBoys 金澤英明(b)石若駿(ds)石井彰(p)ですが、去る4月『Blue Note Tokyo』に於いて吉田美奈子(vo)さんをスペシャルゲストにお迎えし、記念公演を行ったばかりですし、「Boys15(仮題)」制作中です。
そして9月3日に『保谷こもれびホール 小ホール』におきまして「Boys Festival」が昼夜通して行われます。
昼間のゲストは主催者の株式会社ラルゴ音楽企画代表でありヴォーカリストの多田鏡子氏、夜のゲストは若手を代表する素晴らしいギタリスト井上銘氏をお迎えしてお送りします。
Boysの軌跡をどうぞご堪能ください。
10月からブログも更新せず、気が付けば大晦日。。。今年も1年いろいろな新しい試みや自分を見つめ直す機会があり目まぐるしい年となりました。大きな身体的なトラブルもなく年を越せそうです。応援頂いた皆様には本当に大きな感謝しかありません。有難うございました!!
10月13日のソロピアノコンサート『感傷会』には沢山の方に聴いて頂くことが出来ました。
3年ぶりとなったホールでのソロ。自分をじっくり見つめ直すには最高の機会でした。
初めての「目黒パーシモンホール小ホール」はピアノの調子、調律も万全で臨みました。
自分が難病と共に生き、これからの活動もまだまだ行けるなと確信が見えたと同時に、課題や問題点も明確に見えて来ました。もっともっと音を選び奏でる密度、精度を上げ、よりシンプルに、
より深く。音楽の道には終わりがありません。煩悩を捨て去り無心の境地には遠い道のりがあります。それを実感できたかと微かに感じれたのは、11月16日の新宿「Pit Inn」での金澤英明さんとの譚歌Duoのライブの時でした。音楽が自然に進んで行き、その流れに自分の意思がありながらエゴを捨てて行けていると今までにない感覚を覚えたということを告白します。
エゴの塊であるソロピアノに、その感覚で臨めるまでにはまだまだ修行が必要。自分を証明しようとせずとも自然と音楽を生み出せるには人間の成熟しかありません。来年というかこれからの目標はこれしかありません。こういう事を考えている事自体がその目標に反しているのですけどね(笑)
『感傷会』のセットリストをここに記します。
1st
Liebeslied(Kurt Weill)
Imagination(Van Heusen)
Moon River(Henry Mancini)
Embrace(Akira Ishii)
Sometime in The Snow(Akira Ishii)
2nd
七月のマリー(Akira Ishii)
Azan(Akira Ishii)
Blossom(Keith Jarrett)
Waltz For Debby(Bill Evans)〜For Bill(Akira Ishii)
Nardis(Miles Davis)
Feelings(Morris Albert)
小さな空(Toru Takemitsu)
このコンサートは録音され当初なんらかの形で発表しようと考えていましたが、ノイズなどの問題点が多く、完全な形での発表ができそうにありません。近々僕のYoutubeでなんらかの形で少し発表するかもしれません。お楽しみになさってくださいね!!
自分のバンド『Chamber Music Trio』『Quadrangle』は演奏回数はさほど多くなかったものの、濃密な変化を遂げています。
須川崇志(vc)杉本智和(b)との「Chamber Music Trio」は、オリジナル曲の割合が8割を超えた感があります。このバンドの為に曲を書こうという意欲が止まりません。「Silencio」の発表から4年が過ぎようとしていますが、成熟度は凄まじく、手前味噌ですが大きな変貌を遂げています。
そろそろ次の作品が作りたくなって来ています。来年2月17日には渋谷「公園通りクラシックス」でのライブがありますので是非聴いていただきたく存じます。
「Quadrangle」。水谷浩章(b)池長一美(ds)とのリズムセクションに石井智大(vn)を加えたカルテット。当初から「四次元的四角形」という立体的を超えた四角形を目指したカルテット。それぞれの個性は凄まじく幽玄な音世界が広がるバンドになりました。僕のオリジナルに留まらず、水谷浩章、石井智大が意欲的にオリジナルを提供してくれるのが嬉しく。自分のバンドというより、バンドとして成長して行っている。こちらは来年1月18日に吉祥寺「サムタイム」でライブがありますので、是非実感して欲しいと思ってます。
今年の1番のトピックスは何と言っても吉田美奈子さんとの活動がいよいよ本格始動したという事に尽きます。2016年の熊本震災チャリティーアルバム「SHINJUKU MADNESS」での共演がきっかけとなりご縁を頂いたのですが、昨年秋の「石井彰スペシャルカルテットfeat.吉田美奈子」のツアーで大きく前進。今年はGWの「吉田美奈子と低音楽団」(目黒Blues Alley Japan)公演を経て年末12月15日の杉並公会堂での完全アコースティックコンサートまで漕ぎ着けたのです。
吉田秀(年末は溝入敬三)、吉野弘志、金澤英明という3人のコントラバス奏者とピアノを従えあまりにアーティスティックな美奈子さんのパフォーマンスは圧倒的であったとしか言いようがありません。杉並の直前に大阪で「East (太陽と月)West」というイヴェントに参加した際はこのバンドに石井智大(vn)を加えたスペシャル低音楽団として出演したことは、低音楽団の可能性が見えた有意義な事でした。来年のこのバンドの発展が楽しみでなりません。
そして『吉田美奈子with譚歌duo』。この秋から大きなステージを経験し、ユニットとして固まりつつあります。来年5月6月には東海、関西、山陽、四国、九州への大きなツアーが予定されています。これは本当に大きなステップアップになると確信しています。どうぞご期待下さい!!
美奈子さんともよく話すのですが、ゆったりと情感込めて音楽を奏でる事の大切さ、求めている音楽への共感が深く、ごく自然に音楽が作って行けるのです。元々大きく激しく速い音楽に自身の違和感というか重きを置いてこなかった自分の本質。美奈子さんも体調万全な身体ではないのでツアーでもペースを考慮せなばならないといった事も、自分のペースと合うというのもあります。
これから音楽人生の終盤に向けての課題〜冒頭に書いたような目標にピタリと合致するのは運命としか言いようがありません。とても明るい未来だと思っています!!
これに加えて『譚歌チャンネル』!!昨年4月に爆誕したYoutubeチャンネルは予想外の盛り上がりを見せ、狭い世界ですがジャズ界でも注目される事となったのは大きな喜びです。出演希望されるミュージシャンも多く、嬉しい悲鳴を上げております。現在年末年始のお休みを頂いておりますが、すぐに復活致しますので、こちらもお楽しみに!!
長々と綴って参りましたが、とにかく体調管理、スケジュール管理を今まで以上にしっかりして、来年2022年も誠実な音楽を奏で続けたいと思っております。まだ書けない素敵なトピックスも幾つかありますので、このブログ、そしてFacebookページのチェックをよろしくお願い致します。
2021年12月31日 石井彰
今改めて思うのは、自分の音楽のモチベーションは「センチメンタル」という、ある一種の心の温度感や色感なんだと思う。後ろを振り返る懐古主義的なものではなく、人間が生来、心の奥底に秘めている愛や慈しみの、喜びや哀しみ。自分が音楽に身を浸している時にこういった気持ちに突き動かされ、自分では無い何か他の大きな力に導かれているような感覚に襲われる時がある。だからそういった時は冷静に音楽ができないでいる。ある意味、なすがまま、その力に委ねてしまう。その先にある境地に行こうとする本能。
何年振りかにホールで自分の内面に向かう時がやって来たと感じている。このコロナ禍でやるべきか、止めるべきか。僕にはあまり悠長に構えている時間はそんなに無い。
そんな訳で、来る10月14日の木曜日、『めぐろパーシモンホール 小ホール』でソロピアノコンサートを開催します。
『感傷会』
自分の力で開催するのはこれが最後かもしれません。もっと出来たら良いんですが、これが最後という覚悟で音楽をするというのはとても大切な事だと思っています。
是非、見届けて聴き届けて下さい。
10月14日(木) 18:30 開場 19:00 開演 チケット \3,000 全席自由席
『感傷会』
石井彰 ピアノソロ
主催・株式会社ラルゴ音楽企画 協力・MIMIMI RECORDS
チケットお申し込み・synchronicityakira@gmail.com までメールよろしくお願いします。もしくは石井彰本人からライブ開場等でお買い求め下さい。
8月!!!大好きなワクワクする夏!!!
。。。。。のはずが。ここまで来てしまったコロナの渦。それとは全く違う世界で行われる
五輪。国民全体がそうだとは言わないが、反対の声を聞かず医療従事者に大きな責務を負わせ、コロナの重症者しか救えなくなった政策に絶望を感じている人も少なくないでしょう。
始まってしまったのだから、アスリートを応援し、熱狂しましょう!という雰囲気に違和感を感じる僕がいます。「ステイホームでアスリートを応援しましょう」という国民に対するメッセージ。僕は元からスポーツ観戦という趣味がありません。子供の頃、スポーツが苦手で観戦するのも嫌いだという人も多いと思う。国民は黙ってオリンピックをテレビで見ておとなしくしていろ。そしたら感動して政権も安定するだろうという目論見は言語道断。我々は舐められ切っているのだなと痛感します。
パーティーで楽しく酔いしれ、踊って現状を忘れ、パーティーが終わった後の寂しく残されたゴミの山の会場を見て「ああ、無理して五輪開催して良かったな!」と思える人がいるのか甚だ疑問です。後片付けをするのはIOCやオリンピック委員会ではなく国民に押し付けられるのでしょう。
我々ミュージシャンはこういう社会の流れで苦汁を飲まされる側にあります。もう体をなしていない緊急事態宣言のおかげで、これからまたどんどん中止延期のスケジュールが出てくるのでしょう。時短営業の要請をきっちり真面目にしたがっているのは紛れもなくライブハウスでしょう。この状況から脱出した時に余力が残っているのでしょうか。。。?
さて、こういった絶望的な状況下、僕らミュージシャンはしぶとく生き残り、頑張って行くだけです!!今月からとても楽しみなツアーもあります。
まずは超スペシャルなイヴェントツアー
『Music For The Future』
日野皓正クインテット・吉田美奈子 with 譚歌duo Live Emotion
とうとう吉田美奈子さんと譚歌の夏ツアーが始まります!!
出演:日野皓正クインテット 日野皓正(tp)/加藤一平(gt)/高橋佑成(pf)/
Marty Holoubek(b)/高橋直希(ds)
吉田美奈子 with 譚歌duo 吉田美奈子(vo)/石井 彰(pf)/金澤英明(b)
【スケジュール】
8/19(木) いわき市 いわき芸術文化交流館→10/24(日)に延期されました!!
18:00 Open/18:30 Start
前売 \5,000 当日 \5,500
問合せ:Bar QUEEN 0246-21-4128
8/20(金) 福島市 ふくしん夢の音楽堂 小ホール→10/22(金)に延期されました!!
18:00 Open/18:30 Start
前売 \6,000 当日 \6,500
問合せ:MINGUS 024-522-5341
8/21(土) 高畠町 高畠町文化ホール
18:30 Open/19:00 Start
前売 \5,000 当日 \5,500
問合せ:Jazz triangle 090-3755-0981(高橋)
9/14(火) 秋田市 アトリオン音楽ホール
17:30 Open/18:30 Start
前売 \5,500 当日 \6,000
問合せ:THE CAT WALK 018-865-6699
9/15(水) 盛岡市 盛岡市民文化ホール 小ホール
18:30 Open/19:00 Start
前売 \5,000 当日 \5,500
問合せ:すぺいん倶楽部 019-654-2055
9/17(木) 多賀城市 多賀城文化センター 大ホール
17:30 Open/18:00 Start
前売 \5,000 当日 \5,500
問合せ:ハリサンカフェ 022-367-0516
吉田美奈子 with 譚歌duo in はちのへ
出演:吉田美奈子 with 譚歌duo 吉田美奈子(vo)/石井 彰(pf)/金澤英明(b)
【スケジュール】
9/16(木) 八戸市 八戸ポータルミュージアム はっち シアター2
18:30 Open/19:00 Start
前売 \5,000 当日 \5,500
問合せ:アプローズ 011-272-2221
自分のバンドも頑張りますよ〜!!『Chamber Music Trio』『Quadrangle』のライブも今月はあります。
8月6日(金) 『Quadrangle』石井彰(p)石井智大(vn)水谷浩章(b)池長一美(ds)
壱岐坂「Bon Courage」 18:30 open 19:00 start
8月17日(火) 『Chamber Music Trio』石井彰(p)須川崇志(vc)杉本智和(b)
渋谷「公園通りクラシックス」
19:00 open 19:30 start
両バンドとも、そのバンドの為のオリジナルを極めて行きたいなと思っています。油の乗り切ってきたバンドサウンドで熱い夏の夜の「漆黒のロマン」「4次元的四角形」という少しミステリアスで深く甘美でセクシーな音楽に酔って頂きたい。
そんな想いでいっぱいな今日この頃です。皆様、熱中症やコロナには十分にお気をつけ下さい。お元気にライブ会場でお会いできますように!!
今年も半分があっという間に過ぎ去ってしまいました。長らく、半ば冬眠状態で思うように展開して行けなかった活動も、エンジン全開の2021年下半期にして行ける目処が立ってきました!!
そこで、TOPICS 3連発!!
その1。今年は久しぶりに「ソロコンサート」やります。10月14日(木)目黒パーシモンホール(小)にて!!
2018年10月に行った「Solo&Chamber Music Trio」(永福町sonorium)以来3年ぶりとなるホールソロコンサートです。初めて立つ目黒パーシモンホールのステージが楽しみでなりません。チケット情報などまだ未定ではございますが、どうぞチェックして下さい。10月14日(木)の夜です。
その2。オンラインレッスン始めます。
これまでも細々と続けていた自宅レッスンですが、このコロナ禍で在り方の変化を求められるようになったと思います。今年から実験的にzoomによるオンラインレッスンを実施してみましたが、案外うまく行くことがわかりました。これにより、遠くにいる生徒さんとも気軽に安心してレッスンができると思っています。お気軽にお問い合わせ下さい。
こちらから詳細ご覧下さい。
その3。吉田美奈子さんとの活動がいよいよ本格的に。
熊本地震チャリティーアルバムでご一緒して以来、細々と続いていた吉田美奈子さんとの共演の機会は、今年に入り大きく躍進しました。ゴールデンウイークの「吉田美奈子と低音楽団」、先月の「譚歌Duo with 吉田美奈子」は素晴らしい体験でした。僕が若い頃一時期、吉田美奈子さんをよく聴きハマっていたので、この喜びはご想像頂けるかと思います。
来月から8月9月11月に不定期ですが、「譚歌Duo with 吉田美奈子」でツアーが決定しております。これはなんと「日野皓正クインテット」とのダブルビルでのツアーで、今年の大きな目玉になるかと!!詳細お持ち下さい!!そしてなんとなんと、12月15日(水)には「吉田美奈子と低音楽団」のコンサートが杉並公会堂で行われます。こちらもチェックしてくださね!
ゴールデンウイークの「吉田美奈子と低音楽団」@BAJの模様はこちらでご覧になれます。
以上今年下半期のTOPICSでした。昨年今年の激動期はマイナスばかりではなく、こういったプラスの面も起こった良い意味での転換期だったのだなと後々思えるようにしていきたいと思っています。
2年目に突入した「譚歌チャンネル」、近年の新しいプロジェクト「Quadrangle」、「12本の弦と5人の男」、そして大切にしていきたい「Chamber Music Trio」。
体調管理を第一にスローペースですがまだまだ焦点を絞ってやって行きます。どうぞ今年下半期もよろしくお願いします!!
譚歌ツアー、無事終了し帰って参りました。帰って2週間が経ちましたが体調も良いので一安心。
ほとんどライブもなく、自粛生活に入っています。
ツアーに行く前は、「この時期に東京から遠征。。。迷惑がかからないのか?」 「お店の方々も無理をされていないだろうか?」 「そもそも、お客様が集まってくれるだろうか?」
と自問自答の日々でした。
全ての事は杞憂に終わりました。「このような時期だからこそ、来てくれて嬉しい!」という言葉を
頂くたびに、胸が暖かくなり、人と人との繋がりの大切さ、音楽のパワーを感じずにはいられませんでした。
ツアーに出て良かった。音楽を諦めずに発信し続けて良かった。
今、僕たちミュージシャンは、時短営業の中で細々とライブをたまにやるということしかできず、昨年春と同じような自粛生活を余儀なくさせられています。昨年の春の状況下で生まれた『譚歌チャンネル』『譚歌さんぽ』は、おかげさまでご好評いただき続けることができ、この1年はこれに救われています。
今年の非常事態宣言もあと少しで解除になるとは思いますが、音楽ライブの状況がすぐに元通りになるとは到底思えません。僕は音楽以外のスキルも身につける時期と思い、動画編集もだいぶ慣れました。
この次はと手に付けてみようと思っているのは、DTM。いわゆるコンピューターを使った音楽制作です。
以前にも中途半端に手を出したこともありましたが、自身の病気の事もあり、長く音楽を作って行くには
この分野にも真剣に取り組むべきだなとは思っていましたが、今その時ですね。
写真と音楽をコラボさせた作品作り。これが一つの目標です。しっかりとした納得の行くものが作れるように
なったら、更に欲が出てくると思ってます。
まず、今回の譚歌ツアーのご報告の意味を込めて、旅のスナップをショートムービーにまとめ、自作の音楽作品(このムービーの為に作ったもの)を付け加え作品に仕上げました。
ご覧頂ければ幸いです!!!
https://youtu.be/3-C0N13sR4k
まだまだ写真と音楽のバランスが取れていないとは思いますが、数を重ねれば色々と見えてくるのでしょう!
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